結婚条件マトリクス
2020-09-26T23:16:34+0900
結婚の条件みたいな話は昔から色々と言われているが、個人的に考える最重要条件がある。それは「子供の有無」と「妻の仕事」に関する2軸だ。
この2軸の条件について、合意形成しないまま結婚してしまうと、長い結婚生活で常に後悔がつきまとい、いずれ必ず不幸が訪れると確信している。
なので、交際中の人も交際前の人も、結婚を前提に考えているのであれば、必ず結婚前に確認しておくべきだし、確認しないまま結婚してしまった人も、できるだけ早急に確認をして、条件が一致しなかった場合は、すぐに離婚してして新しい人生を歩みはじめることをオススメする。
条件1: 子供の有無 #
まず最初の条件は「子供の有無」で、これは単純に子供を「欲しい」か「欲しくない」かの2択だ。
何となく「子供を欲しいと思うのが当たり前」と思っている人が多いと思うが、現実は意外とそうでもない。なので、勝手な思い込みは禁物だ。
条件2: 妻の仕事 #
「妻の仕事」は「仕事をする」か「仕事をしない」かの2択で、「仕事をしない」は一般的に専業主婦と呼ばれている。
これも、特に男性側が勝手に「子供が生まれたら仕事をやめるのが当然」と思い込んでいるケースがある。逆に経済的な理由で、本当は仕事をしたくないのに、仕事をさせられている人もいるだろう。
なお、本当は「旦那の仕事」という軸もあるのだが、現時点での日本社会において、その条件不一致により問題が発生するケースはほとんどないため今回は考慮しないこととする。可能であるならば、「旦那の仕事」についても条件に加えておくのが望ましい。
結婚条件の4パターン #
条件の話はここまでにして、次はパターンの話をしよう。まずは、このマトリクス図を見て欲しい。
「子供の有無」と「妻の仕事」の2軸で作られるパターンは次の4つになる。
- パターンA: 専業主婦になって子供の面倒を見る
- オールドクラシックな日本的パターンで、おそらく男女ともに多くの人が考えている条件
- パターンB: 保育園に預けながら共働きで子供を育てる
- 現代の標準的なパターンで、現実的に一番数が多そうな条件
- パターンC: 専業主婦になって夫婦だけで暮す
- おそらくもっともマイナーなパターンで、自分のまわりでは見たことがない
- パターンD: 共働きで夫婦だけで暮す
- 最近増えてきたパターンで、自分のまわりにも増えてきている
この4パターンを結婚条件として男女それぞれが選択すると、何通りの結果が生まれるだろうか。
1/4の条件一致、3/4の条件不一致 #
4つの条件を男女それぞれが選択する独立試行なので、16通りの結果が生まれる。
そして、16通りの中で男女の条件が一致するのは4通りしかない。つまり、12通りの条件不一致が存在することになる。
男女それぞれ条件がある以上、「AB」と「BA」は条件一致にはならない。だから、不一致の方が多くなるのである。ということは、数学的な確率で言えば、男女の条件が一致する確率は1/4となり、3/4は不一致となるので、圧倒的に不一致になる確率の方が高いということになる。
要するに、こんな単純な2択でも2つ合わさると16通りになり、互いの条件が一致する確率の方が低くなってしまうのだ。だから、勝手な推察や思い込みで相手の条件を決めつけてしまうと、思わぬ落とし穴が待っているかもしれないのだ。
期限と残りの人生 #
出産にも仕事にも期限がある。
人生100年時代で考えると、40代までが子供を作るかどうか判断できる期間だとしても、更に倍の人生が残されていることになる。仕事も30代までに復帰できなければ、現実的に仕事を辞める前と同じようなキャリアは難しいだろう。
つまり、判断を間違えたままタイムリミットを過ぎてしまうと、残り半分の人生を後悔し続けて生きることになってしまうのである。
子供を欲しいと思っていた人が、相手が子供を望んでいないという理由で諦める例をよく見るし、仕事についても同様に、本当は仕事がしたいのに専業主婦になった例もよく聞く。
色々悩んで気持ちの整理をして決めたのであれば、30代、40代は無理矢理にでも気持ちを納得させられるかもしれない。だが、60代、70代になったときも本当に後悔しないと言い切れるだろうか。
子供も仕事も、生きていく上で自分の人生にも等しい存在だ。その選択を間違って後悔しないなんて、僕はできないと思っている。本当の後悔は、その積怨の思いが積み上がって、もう取り返しがつかないと悟ったときに訪れるだろう。
後悔しないたったひとつの方法 #
後悔をしないための方法はただひとつだ。できるだけ早いタイミング(結婚後よりも結婚前、交際後よりも交際前)で、この結婚条件マトリクスからお互いが希望するパターンを選択するのだ。
パターンが同じであればひとまず問題はない。あとは具体的なライフプランに落とし込むだけだ。
ただし、もしパターンが異なる場合は、お互いがなぜその選択に至ったのかをプレゼンして、ポジティブな理由によるパターン変更が望めない場合は、秒で別れて次の道に進むしかない。
ネガティブな理由によるパターン変更は論外で、なぜならば、結果的に倍以上の人生を後悔し続けることになるためだ。
3年付き合おうが、5年付き合おうが、条件パターンが異なれば、その後の人生は後悔しかない。だから、サンクコストを気にせずに、さっさと損切りして次に進むのが正しい選択なのだ。
まとめ #
僕の場合は、最初にお互いにパターンを確認し、僕がB(子供を生む、仕事をする)、妻がD(子供を生まない、仕事をする)だったが、相談の結果Bで合意形成をして、現在までに子供2人を作り共働きしているが、本当に何も問題なく今日まで生活をしている。
妻も仕事をするので、子供は0歳から保育園に入って、保育園の送り迎えや家事などは、お互いが得意かつ負担にならない範囲で分担して行っているので、子供の世話や家事の負担などで揉めることも一切ない。
だが、もし合意形成がない状態で本当は望まないパターンの生活を送ることになってしまっていたとすれば、きっと、本当はこんなことしたいわけではなかったなどの不満が日常的に蓄積して、日々の喧嘩が発生したり、離別の道を選択をしていたかもしれない。
結局、人生は決断して全力で行動するしかないのだが、きちんと決めずに色々なものに流されてしまう人がいる。結局のところそれがすべての元凶なのだが、なんとなく相手もこう思っているはずだと勝手な解釈をして、確認せずに物事を進めて、後になって意見違いに気付くというパターンが多くの原因を占めるのではないだろうか。
結婚という重要な決断をそのように勝手な解釈で決めてしまわないためにも、ぜひ、この結婚条件マトリクスを活用して、納得のいく合意形成を結んで欲しいと願っている。