2021-2022年のお仕事近況報告

2023-02-20T01:32:55+0900
life, work

コロナ禍で人と会う機会が激減していたのですが、最近少しづつ久しぶりに人と会う機会がちょこちょこと増えてきたこともあり、2021年くらいから2022年あたりの近況を整理しておこうと思いました。

最近のお仕事環境

最近のお仕事環境

SI的なお仕事をしています #

第1子が生まれるタイミングで、保育園の関係もありフォーコード株式会社という会社を設立して、エンジニア向けの学習サービスを作ろうかと色々と試行錯誤しつつ、知人からの相談ベースで他社のお手伝いしていたのですが、その延長で、2020年に某大企業の開発案件をアーキテクトとして手伝ってもらえないかと某コンサルの人から相談されました。これまでSI業界とは無縁でやってきたけれど、SIの人たちがどんな問題を抱えているのかを知るいい機会だなと思い、時給2万ですけどいいですか?と言ったらOKを貰えたので、参加してみることにしました。

そのプロジェクトは紆余曲折を経て半年ほどで終わり、個人的にはSI業界の色々なことが知れてとても勉強になったし、2年くらいは何もしなくても生活できるくらいには稼げたので、2021年は基本的に外部の仕事はせずに、自分の事業に集中するぞと思ったのですが、2021年の春頃に再び別口から大企業のプロジェクトに参画して欲しいという依頼がありました。

僕は頼りにされると断わるのが苦手なので、「ちょっとくらいなら」とOKを出したのですが、それからあれよあれよと日が経ち、気がつけば2023年2月の現在に至るまで、その企業のプロジェクトを色々と関わるようになって今に至るという形です。

大企業のシステム開発は面白い #

大企業のシステム開発について、他は知らないのですが、僕が関与している某ミュージック会社(直契約なので社名を出してもいいのですが、あまり検索にひっかかるのもあれなので一応ふせておきます)の案件は、内容的に面白いものが多く、設計から何までわりとこちらの好きにさせていただいていることもあって、個人的にはかなり楽しく業務をさせていただいています。

特に面白さを感じている点は、歴史のあるシステムをいかにうまく刷新させるかというところで、業務内容、データ量、関連する部門、そして開発ベンダー、すべての数が多く、誰も答えがよくわからない、という暗中模索状態の中、答えを見いだして提案と実装を行っていくのが実に面白いです。

ちなみに、僕の会社で請け負っているのは、フロントエンドの設計と実装が基本なのですが、なぜか今回はデザインも依頼されることが多く、一時期はデザイナーとして画面デザインをめちゃくちゃやっていました。

デザイナーとして #

僕の本業が何なのかは自分でも良くわかっておらず、自分ができることなら何でもやるというスタンスなのですが、デザインでお金を貰うのは何だかんだで初めてだったように思います。

今回、僕が画面デザインをやって思ったのは、ドメイン知識とデータ量(APIの数)が膨大で複雑な画面デザインをやる場合、一般的なデザイナーがデザインをすると、データの流れがしっちゃかめっちゃかになって、実装の段階で破綻する可能性が高く、逆にエンジニアがデザインなしで実装すると、それこそ使えないシステムになる可能性が高いだろうなと感じました。

というわけで、過去に実際それらの失敗を繰り返した結果、まわりまわって僕にデザインの依頼をしてきたんだなということを理解しました。

で実際に画面デザインをやってみると、クライアントの評判がわりとよく、僕のところに依頼をすれば、画面デザインも実装もまるっとやってくれることに味を占めたのか、全部よしなに、という依頼がどんどんくる流れになっていていまに至るという感じです。

さわった技術について #

フロントの実装はReact一本でしたが、積極的に新しい技術にも触れて、プロダクションに取り入れました。

2021年には、Adobe Spectrum、SWR、React Hook Form、Zod、Viteあたりのスタックを取り入れて、2022年には、Remix、Prisma、Mantineなどにも触れつつ、開発速度、メンテナンス性、堅牢性、パフォーマンスを、いかにバランス良く維持できるか考えながら実装を行っています。

競合する技術についてもリサーチを行って、Pros/Consを整理しながら、どのツール/ライブラリがプロダクトにとって良いかを判断していくのは楽しいですし、とても勉強になりました。

色々と触ってみるのも大事ですが、やはりプロダクションに取り入れて開発を続けていくことで見えてくる部分も大きく、そこで得られた知見は今後の開発でも役に立つだろうと思います。

vim-jpの人達とのお仕事 #

今回、新しい挑戦として、直接一緒に仕事をしたことがない人たちにも声をかけてお手伝いしてもらいました。主にはエンジニアの楽園と名高いvim-jpで声をかけて、そこから6名と僕の知り合い3名、そして自分を含めて総勢10名の体制で開発を行いました。

基本的には僕以外は副業となりますので、作業にあたっては僕がissueを作成して、そのissueの内容に従ってプルリクエストを作ってもらうという流れで作業を行いました。

ドメイン知識を要するプロダクトで、副業メインで開発をするのはなかなか難易度が高いのですが、できるだけ1〜3時間程度で片付けられる見積り時間のissueにすることで、作業に着手しやすくなるよう心掛けてissueを作成しました。そのようにして、小さく分割できたissueはコードレビューも時間が短く済み、マージまでの時間がかなり短かったですが、逆にそれが難しく作業見積りが5時間以上となってしまったissueについては、マージされるまでのレビューも長くなってしまったりして、副業メインのプロジェクトで開発を円滑に進めていくためには、issue作成の能力がかなり重要だとあらためて実感しました。

プロジェクトが一段落したときには打ち上げも行って、個人的にもとても楽しい経験をさせていただきました。参加されたみなさん、本当にありがとうございました。

なお、プロジェクト開始1ヶ月後に実施した振り返りミーティングのアンケート調査では次のような結果が返ってきました。報酬条件を含めて満足度が高かったようです。

振り返りフィードバック1
振り返りフィードバック2

今後について #

最初に述べたとおり、SIプロジェクトはいまも続いていて、去年開発したプロダクトの保守契約もしたり、次の新規プロジェクトが始まっていたりと、なんだかんだで長期的なお付き合いに発展しています。プロジェクトの数も現在3つほど並走していて、会社の収益も個人会社の枠に収まらない規模になっています。

しかし、実質個人会社である弊社は、自分に何かあった途端にすべてが止まってしまうリスクがあるので、このまま取引が継続するのであれば、僕がいなくても回るように自社の体制を整えていく必要があります。ですので、今年はその体制作りを目標に頑張っていきたいと考えています。

そして時間が捻出できるようになった暁には、自分の事業を本格的に開始できるといいなと思っています。